グランドール王国の宰相ポッツネン氏の発表で、先月のアマゾネスによる生活保護申請者の数が前年に比べて約2倍近く増えたことが明らかになった。
アマゾネスは身体能力に優れた女性だけの種族。その類まれなる戦闘力で、騎士や傭兵に重用されていた。ところが昨今、鍛冶技術の向上と、魔法杖の発展により、魔法を組み合わせた戦闘手法が一般的になった。
魔法を近接戦闘中に使用する、近代的戦闘技術。元々魔法的素養の低かったアマゾネス達は、この流れに取り残され、騎士団や傭兵団から次々と解雇されていった。
とりわけ解雇の対象になったのは、身体能力に低下の見られる30代後半以上のアマゾネス達だ。彼女達は職を失い、街に溢れた。犯罪に手を染める者もいたが、大半が生活保護を申請し受給している。
ポッツネン氏は、今が戦時中で人手が足りないことを強調し、彼女達が職に就けるよう国として援助していくことを約束した。