昨夜未明、怪盗バショウを名乗る人物が宝箱設置職人四代目箱之介さんが宝箱設置した「蒼の洞窟」に侵入し、最下層に祀られていたたスペルビアの輝石を盗んだことが発覚した。
怪盗バショウの手口は鮮やかで、洞窟を傷つけず、魔物にも気づかれず、終始静かに事が運ばれ、最下層に設置された、ローター式暗号機内臓の「エニグマ宝箱」を見事開封し、輝石を盗み出した。
「エニグマ宝箱」は人間に開封不可能といわれた宝箱で、設置業界では邪道中の邪道。スポンサーの意向により「蒼の洞窟」にエニグマを設置したが、箱之介さんは最後まで導入に懐疑的だった。
エニグマ開封後、箱之介さんは「敵ながら天晴れ。わしも甘く見て、油断していた。もっと精進していく。」と悔しそうに語った。