怪盗みつを名乗る人物が憲兵隊の捜査の目をかいくぐり、首都トライゼンの憲兵長マクス氏宛に四度目の予告状をだした。
怪盗みつをは当初、怪盗バショウの模倣犯として取り上げられていたが、そのキャッチーで深みのある予告状によって、いまやバショウ本人よりも人気がある状態だ。
大手出版社のAさんは言う「予告状の書籍化をウチはねらってます。間違いなく100万部は売れる商材ですね。憲兵隊には申し訳ないですけど、業界人と飲むと、短編が出版できるくらいもっと予告状をだしてくれって話になりますから。」
早速、その予告状人気に目をつけた出版社が、怪盗みつをの予告状を書籍化しようと動きだしているようだ。
以下に予告状の全文を掲載する。
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うつくしいものを
盗みたいと思える
わたしの
こころが
うつくしい
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