[第13回]幻声人語 - 聖騎士の価値 -

カルチャー A.C.0124年 05月10日10時30分

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騎士達の誉れとは何か。一昔前まで答えは簡単だった。マールブルグ教の教皇から「聖騎士」の称号を賜ること。

事実、聖騎士という称号にはそれだけの力と意味があった。マールブル教の教えにある、かつて神を守護した13人の騎士になぞらえて与えられる称号。それは各国から武力、知力、そして人格を認められた証だ。

聖騎士に選ばれた者は、各国を自由に移動することが出来、武器や防具もマールブルグ教に申請すれば自由に手に入る。国も地位と住居を約束し、豊かな暮らしを送ることができる。騎士になった者で聖騎士に憧れない者はいないだろう。

ところがここにきて、マールブルグ教の総本山である神国オールリアが事実上崩壊してしまった。称号を授ける教皇が死に、魔王軍の手により内ゲバが起きてマールブルグ教が壊滅状態になった。もはや、マールブルグ教という言葉にポジティブな感情を持つものはいない。

教皇不在の今、今後数年は聖騎士が新たに選ばれることはないと考えると、やがては忘却と共に称号の価値も権威も薄れていくことになるのことは想像に容易い。

一つの時代が終わったのだ。

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